悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される
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悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される

ほしな/ぷにちゃん/成瀬あけの

主人公がひたすらうだうだっています

2020年2月8日
ようこそお花畑の世界へといわんばかりに、主人公に対してベロベロのドロ甘な世界です。
転生悪役令嬢といえば本来の物語の歯車から抜け出す為に思索を巡らせたり、その結果の生活を送るものが多いのですが、この主人公は待ち受けているかもしれない運命に怯えてこわばってばかり。
基本的に受け身で周囲に守られまくって甘やかされる存在です。
本来のエンディング直前で記憶が戻ったにしてはどこが悪役令嬢だったのかわからないような、すさまじいまでの善いコちゃんです。
これで断罪イベントがしっかり行われるのなら、どれだけゲームの強制力が強いのですかという話。
というより、このお話では元婚約者の脳がおがくずすぎるんだけど。
でなきゃ続編突入で、今度は次作ヒロインと本来の悪役令嬢にはさまれてお話がすすんでいくようになりますしね。
とにかく周囲が甘く、主人公の疑心暗鬼っぷりに感情がざわりと揺さぶられます。
絵柄としてはキレイ系でしょうか。
人物の動きの少なさや動線のぎこちなさ、カメラワークのバリエーションの少なさは人形劇を読んでいるような気持ちになります。
王太子や他の攻略対象者らしき人物等の、これぞ乙女ゲーといえる口から砂が流れ出る程のゲロ甘な言動を味わう漫画だと思います。
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