レッドベリルにさよなら
」のレビュー

レッドベリルにさよなら

みちのくアタミ

永遠に

2020年4月12日
面白かったです。独特の世界観に引き込まれて、全巻一気に読みました。
時代背景は、昭和でしょうか。きれいな絵とレトロな雰囲気が、ストーリーに深みをもたらしているみたいです。現代風吸血鬼だとこうは行かないですね。
親に捨てられ施設に育ち、独りぼっちの昭彦。成長しても、仕事さえ上手くいかず、生きる気力を失っていたところ、和重に出会い救われます。
望まぬ形で、吸血鬼となり永遠の命を受けてしまった和重も、愛する者たちを見送り続けて、孤独にさいなまれていた。そんな二人が出会ったのは、運命なんですかねぇ。一緒に寄り添い、共に生き抜くために迫られる選択に葛藤する二人が、切なくて、だけど強い愛を感じます。
和重につきまとう吸血鬼の将門。彼は和重を吸血鬼にした張本人ですが、執着するのは、偏った愛なのか、何なのか?…屈折していますが、将門なりに和重の行く末を心配していたのかなぁと思いました。愛する者を見送り続けて、哀しみにくれる和重のために、共に生き抜く同じ吸血鬼が必要だと考えてのことかなと…
不幸な身の上ばかりの人たちの話で、気持ちが重苦しくなりそうですが、昭彦と和重のイチャイチャやら、がっつりエッチもありますので、ご心配なく!上手く息抜きできるので、意外にサラサラ読めました。
彼らの選んだ選択は?…ぜひ、ご覧ください。
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