叛獄の王子外伝 夏の離宮[文庫版]
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叛獄の王子外伝 夏の離宮[文庫版]

C・S・パキャット/冬斗亜紀/倉花千夏

短編集

2020年4月14日
短編4話収載。

夏の離宮
色子語り
春の青さはうたかたの
布商人チャールズの冒険

夏の離宮は単話で売られてる物と同じ内容なので、重複購入に注意。
戦いが終わりようやく訪れた二人の蜜月。約束の地でのお互いの最後のわだかまりを洗い流す。本編を読んだ後は、穏やかな二人の様子に涙が出そうになります。

色子語り
ヴェーレの貴族の色子アンケルの話。本編1巻で登場した色子です。これを読むと、アンケルはただの野心家の色子などではなく、賢く努力家で情の深い男なのだと分かります。デイメンが認めていた訳です。

春の青さはうたかたの
ローレントの近衛隊長ジョードの話。
過去のローレントとの絆、アキエロスへの旅路でのジョードの葛藤、アイメリックとの淡い恋。確かに二人の間には愛情はあったのだ、と思いアイメリックの選択に悲しくなります。

布商人チャールズの冒険
まさか、短編でこんなハラハラドキドキした旅を読ませてもらえるとは!
チャールズ視点で書かれてるので、彼らしく鷹揚で落ち着いた語り口ながら、旅路でおこる様々なトラブルへの動揺が見られる。チャールズの人の良さを存分に感じながらも、相変わらずのローレントの知恵者ぶりに胸を空く思いを感じられます。
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