囀る鳥は羽ばたかない
」のレビュー

囀る鳥は羽ばたかない

ヨネダコウ

読めば読む程引込まれる

ネタバレ
2020年5月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めて読んだ時はストーリーの先が気になって駆け足で読みましたが、又読みたくなって読み返すと、まあ!1回目とは違い、まるでそのまま映画を見ているように入って来ました。セリフのない行間や表情や時折入る過去の映像などでその意味を想像させる素晴らしさを堪能出来るなんて、そうそうありません。前は八代の事を強くて優しくて綺麗な人と百目鬼が言っていたことがピンと来ませんでしたが、やっと分かりました。過去の事を受け入れて生きるためにそうなってしまっていたけれど、百目鬼と遭って本当の愛を知って今までの自分は過去の事で作られたもので、本来の自分は違うかも知れないと気付きながらも百目鬼を受け入れると今までの自分を全否定する事になり、それを恐れて百目鬼を受け入れない事を選ぶのが6巻目の終わり頃ですが、切なすぎる。綺麗な八代を知ってしまったから、どうか百目鬼と幸せになる事を祈るばかりです。いや、名作は何度読んでも読み応えがあります。ありがとうございます✨
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