ハッピーエンドの先は
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ハッピーエンドの先は

桜庭ちどり

キャラの設定の勝利

ネタバレ
2020年6月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵はすっきりきれいで、話はこじらせ系。同棲しているのに受けがグルグル勝手に悩んで周りを振り回す。猫がかわいい。BLにはありがちな話。しかし、ところどころに萌えが散りばめられていた。受けの育と出会った時、攻めの弘樹は進学校に通う高校生。もしかしたら、ちゃんと付き合うのが初めてだったかもしれない。初めての相手が年上のそこそこ遊んだ男、初めて結ばれたシーンは萌えた。育にリードされながら、恐らくハマっていくだろう展開に萌えた。そこを踏まえて読むと、それからは萌えしかなかった。キャラの設定の勝利。フラフラしていて違う男に思わせぶりな態度をとるような育に対する、寡黙な弘樹の胸に秘める執着溺愛、尊かった。弘樹がどんどんカッコよく見えてくる。弘樹に愛されているのに、関係を終わらせようと思っている、悲劇のヒロインぶってる育を溺愛するのは初めての男だから仕方ないのかもしれない。弘樹はいい男なのにもったいない。でも、最後はハッピーエンドでよかった。地味な作品だと思う。でも、自分にとってはとてもよかった。4.3
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