怨み屋本舗WORST
」のレビュー

怨み屋本舗WORST

栗原正尚

連載開始当初は

ネタバレ
2020年7月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 失礼ながら、顔のパーツ構成すら「?」な画風でしたが(主役の唇がヘンに突き出して

いる。等)、飛躍的に画力が向上されて、今や青年誌作品で屈指の美しさと思います。

どちらかというと「モラル犯」のレベルの社会のクズどもに鉄槌を下す展開が多く、も

う、目を覆いたくなるような悲惨な事件と、それに対しての同等の復讐という場面は、

少なめです。(上級国民一家の末路は、グロ描写がありながらも、かなりスカッと

しましたが。)


たびたび、生活保護不正受給者の問題が出てきますが、主人公は一貫して「私は、

この制度自体は、社会に必要と思う。それゆえに、不正を犯す者は許さない。」旨

を述べて、ダニどもを地獄に落とすところは、何か背景があるのかと、時折、感じ

ます。

(主人公は、かなりの裕福な家庭の出身のようですが…)


個人的には、十二月田(しわすだ)君の存在があるから、読者も「息抜き」ができ

て、キツイ展開にも対応できているような思いがします。愛すべきキャラクターで

すね。あとは、役所勤めの、主人公の弟くん?「役所は情報の宝庫」と言い切り、

情報を「公務外で不正に」ゲットして作戦を立てたりしますが… 市役所のレベル

では、限界もあるのではと、野暮なツッコミもしたくなりますが、OKです。


野獣の犯罪には、野獣扱いの報いを!まではいかない、それでも、十分に悪の領域

にいる奴らへの復讐劇が、毎回楽しみです。
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