このレビューはネタバレを含みます▼
失礼ながら、顔のパーツ構成すら「?」な画風でしたが(主役の唇がヘンに突き出して
いる。等)、飛躍的に画力が向上されて、今や青年誌作品で屈指の美しさと思います。
どちらかというと「モラル犯」のレベルの社会のクズどもに鉄槌を下す展開が多く、も
う、目を覆いたくなるような悲惨な事件と、それに対しての同等の復讐という場面は、
少なめです。(上級国民一家の末路は、グロ描写がありながらも、かなりスカッと
しましたが。)
たびたび、生活保護不正受給者の問題が出てきますが、主人公は一貫して「私は、
この制度自体は、社会に必要と思う。それゆえに、不正を犯す者は許さない。」旨
を述べて、ダニどもを地獄に落とすところは、何か背景があるのかと、時折、感じ
ます。
(主人公は、かなりの裕福な家庭の出身のようですが…)
個人的には、十二月田(しわすだ)君の存在があるから、読者も「息抜き」ができ
て、キツイ展開にも対応できているような思いがします。愛すべきキャラクターで
すね。あとは、役所勤めの、主人公の弟くん?「役所は情報の宝庫」と言い切り、
情報を「公務外で不正に」ゲットして作戦を立てたりしますが… 市役所のレベル
では、限界もあるのではと、野暮なツッコミもしたくなりますが、OKです。
野獣の犯罪には、野獣扱いの報いを!まではいかない、それでも、十分に悪の領域
にいる奴らへの復讐劇が、毎回楽しみです。