親愛なるジーンへ
」のレビュー

親愛なるジーンへ

吾妻香夜

なんて美しい話なんでしょう。

2020年7月21日
ラムスプリンガの情景を読んだ後だと、ジーンの故郷の美しさと暖かさと家族愛と、でも閉塞感もあって自分はここを出るという確かな決意と家族を残した少しの後悔をより感じられます。
前作の時も思いましたが絵がお綺麗で、まるでその風景から風や草の匂いがするよう。(ジーンの新しいことを知った目の輝きが特に好きです)
そして、トレヴァーの誠意ある人間性と抱えている孤独にこちらまで苦しくなりました。
暗いお話ではなく、それぞれの過去と向き合い救いを見つけるお話だと感じました。
2人はお互いの唯一として出会えたんだなぁと、読後ほろっと泣けてしまいました。
2巻も非常に楽しみです。
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