兄が遺した恋のゆくえ
」のレビュー

兄が遺した恋のゆくえ

田舎町にやってきた弟×亡くなった兄の恋人

ネタバレ
2020年8月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 兄(β)を亡くしたαの一樹×兄の恋人だったΩの幸人。一人きりで田舎町に暮らす幸人を訪ねてきた一樹は、自分をβだと偽って一緒に暮らし始める。兄を忘れられない幸人と、幸人への想いを秘めながらある目的のためにやってきた一樹。ゆっくり淡々と時間が過ぎているようで、少しずつ幸人の空気が柔らかくなり、それでもやっぱり性別の壁が立ちはだかってしまう。誰も悪くなくてみんな優しい。Hはなく二人の関係もまだ大きくは変わらないままで終わるけど、それでよかったと思います。描き下ろしでその後を予感させる緩やかな変化が見られただけで十分。きっと兄も応援してくれるんじゃないかな。切なくて優しくて、思わず泣いてしまいました。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!