言ノ葉ノ花《コミック版》
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言ノ葉ノ花《コミック版》

三池ろむこ/砂原糖子

心の声が聞こえてしまう苦しみ

ネタバレ
2020年9月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 無愛想で朴訥な家電店店員・長谷部×人の心の声が聞こえるようになってしまった余村。同名小説シリーズのコミカライズ版ですが原作は未読。人の心の声が聞こえることで苦しんでいる余村と、余村に静かでひたむきな愛情を向ける長谷部。長谷部の気持ちを知ってしまい、深入りしてはいけないと思うのに、飾り気のない気持ちと人柄に惹かれていってしまう。心の声が聞こえるなんて想像を絶する苦しさだろうな。余村が心を閉ざすのも、長谷部の一途な想いに救いを見出してしまう気持ちも分かります。互いに疑心暗鬼になってしまうだろうし、それを怖いと感じながらも逃げずに相手と向き合った二人に拍手。人の心はひとつじゃないけど、やっぱり母親のあの言葉は、子供に聞かれる可能性のあるところで声にして欲しくなかった。続編もあるようなので、そちらで母とのこともなにかあるといいな。想いが通じ合うまでなのでHはなし。原作も面白そうなので読んでみたいです。
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