極東追憶博物館
」のレビュー

極東追憶博物館

ARUKU

とても好きです

ネタバレ
2020年9月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ ARUKU先生のコミックスは3冊目なのですが、バラエティーに富んだ短編集でした。「ギャンブラー大竹」これだけで1冊読みたくなります。明るい余韻を残す作品。「シュミジュ」人間の中身に興味のないシャツ職人クロードの価値観をひっくり返した出来事。「極東追憶博物館」美しい手に魅了されたグレゴリーと女性に間違えられたヤスオの恋物語。「役に立たない人」孤独なNとNに惹かれていく男のお話。「恋蜘蛛」同級生だった軍人に囲われるもプラトニックな関係の2人。「ウルトラマリンブルーシティー」「アクアマリンブルーウォーター」お宝を返してほしいとつきまとう人魚。「楽しい俳句教室ー春麗ら」「楽しい俳句教室ー夏来る」ノンケ同士で恋愛未満。ARUKU先生の作品集、とてもよかったです。どれも続きが読みたいけれど、希望の見えるラストでした。時折受け止めにくい表現もありますが、独特の世界観を表すピースになっていて、心理描写が細やかなので自然とストーリーに入り込めます。ノスタルジックであったり、奇想天外であったり、切なかったり、さみしかったり、コミカルだったり、読後感はよくて、全部のお話が心に響いて好きです。2009年11月 総196ページ 修正=見えない構図。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!