セクシー田中さん
」のレビュー

セクシー田中さん

芦原妃名子

控え目に言って、最高です!

ネタバレ
2020年10月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 芦原先生の漫画はいくつか読んだことあるのですが、今までと全然ノリと言うか、テンションが違う。切ない作風だと思っていたのですが、今回いろいろ振り切れてる。田中さん、最高!朱里じゃなくてもファンになってしまう。読み応え有りすぎ。何度読んでも面白いです。
田中さんも朱里もついでに笙野も、いろんな葛藤を抱えて生きているのが凄く伝わってきて、その辺もきちんと描いている芦原先生はさすがという他無いです。
基本的に朱里目線で、朱里に同調しながら読んでいて、私も笙野みたいな昭和脳の男性は嫌いですが、彼がそんな風になったのはそういう環境にいたせいもあるし(でも振られたのは自業自得かも)、3巻で意外と良いやつと見直してしまいました。私自身は朱里よりも田中さんの年齢に近いですが、こんなストイックで美しい生き方してる人がいたら、やっばり朱里みたいに憧れてしまう。
私なんて▪▪▪って、誰もが思ってしまいがちで、そんな中でも綺麗な方の解釈を選べる田中さんは本当に素敵です。私は俗っぽく、朱里に感情移入してしまいますが。でも、俗っぽくても朱里も本当に良い子だと思う。可愛くてコミュニケーション能力が高いのに、いろいろと男性から嫌な目に遭っていて、それでも前向きに生きてるのが健気で良いです。進吾の存在も何気に気になります。個人的には進悟みたいなずるい男のことは振り切って生きていって欲しいけど、進吾自身も何かを抱えているみたいで、気になりますね。やっぱり朱里のことが好きなんだと思いますが。
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