明烏夢恋唄
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明烏夢恋唄

朔ヒロ

超大作

ネタバレ
2020年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ これは素晴らしいの一言では片付けられない、秀逸作品です。モノクロの絵だけでも綺麗だから、きっとカラーでこの世界を見ると、より一層美しいはずです。小さな本や画面に納めておくにはもったいないですね。アニメ化や映画でみてもいいくらい。決して大げさでなく…
幽世の世界の男娼と現世の人間の、命掛けの恋。
限られた時間、限られた回数の中、夜明けまでの逢瀬。だからこそ、逢いたい気持ちは募り、恋慕も燃え上がる。う~ん、粋ですね。読んでるこちらも感情移入してしまうので、その世界に引き込まれてしまいます。翠蓮が、あばずれた男娼なら萎えてしまいますが、とにかく可愛いんです。可愛いし、綺麗だし心も綺麗。暁人は『厄介事』に首を突っ込んでは騙されたり、怒られたりとお人好しなのでしょうが、根が優しいからなんだと思います。
籠の中の鳥のように、外の世界に出られない翠蓮。ならば、現世から逢いに行くしかない。それ相応の代償もいるし、翠蓮と交わる事で生気を取られてしまう。正に命懸けの逢瀬。翠蓮もまた、暁人を思い、破ってはいけない結界を越えたり、消えてしまおうと……もう切ない、もう苦しい。涙、涙です。
そんな二人が乗り越えた先は?もう、そりゃ幸せが待ってるさ。いちゃラブが、可愛いんです。普通に人間のカップルのようでラブラブ。男娼の鎖もなくなった現世で幸せになって欲しいです。もう、こんな素敵な作品、見なきゃ損!
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