SPY×FAMILY
」のレビュー

SPY×FAMILY

遠藤達哉

面白くて読むのが止まらない

2020年10月26日
未完結物は原則読まないが、以前レビューで興味持ち、試し読みし、以来ずっと読みたくて読みたくて、でも少年・男性向けは大長編アリだから、はまりこむのが恐ろしくて、なんとか我慢してきた。そもそも私の嗜好は少女・女性向け作品。
そこへ書店で数日前紙版のゲリラ陳列見かけ、今日堰を切ってしまう。
面白すぎて最新5巻迄一気読みする羽目になった。

よく出来てて引き込まれるが、3巻目以降の学校舞台回はいつも微妙だ。ここが面白くないと任務遂行過程がイマイチになる恐れがあるのに。また、弟vs黄昏や夜帷vsヨルの噛ませ方は、話の新鮮さが割と薄らいだ。アーニャの学問の出来が悪すぎる設定がしつこすぎて、苛ついてしまう。秘密持ちの出自が活かされてない。東雲のどん臭さが話の膨らみよりいっそ話数稼ぎに思え 、1頁1コマの顔アップが頁数稼ぎにも思えた。

絵のほうは男性漫画に多用される、私が苦手な動き線はない。身体に不自然な肉付きもなくスっとしていい。只、アーニャが子供っぽすぎる。自身の年齢詐称起点としても4歳程度にしか見えない。難関の名門校設定が嘘臭くなってる。学業は体力含めてついていけると判断されないと入学が許可されない筈。尚、街や建物には欧州感あって、雰囲気出てる。

一体何巻迄行くのか、実は怖い。少女漫画は長くても大抵十数巻に留まるところが嬉しいのだ。何十巻もの長編は読みたくても購入額がバカ高くなるので、話題作・人気作も大抵諦めている。

「それでも世界は美しい」「素敵な彼氏」が完結し、まだ追っかけてるのが「七ツ屋志のぶの宝石匣」「ボクラノキセキ」「アシガール」位と減って、このSPY❌FAMILYが5巻ならまだ手に負えそうだと考え、誘惑に勝てなかった。

女性向けに偏って読むのは、男性向けは多くは絵の線が固すぎるから、という理由もあるのだが、遠藤先生にはその取っ付き辛さは無い。ただ、殺し屋設定の妻、ちょっとエグ過ぎて、人目を引く目的なんだか知らないが、今後の状況次第で読み続けるのがしんどくなるとしたら、彼女の目的と手段の錯綜思考と流血キャラが私にはもう勘弁、となるかと。
あともう一つ、長すぎたらやっぱり最後まで付き合える気がしない。
いい緊張感あるうちに、彼らの形、否、黄昏の任務達成を願っている。

兎に角当分楽しませてくれそうなので買って良かった、と感じる。
最新14巻微笑ましく又は甘くも辛くもあり印象的。
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