たまゆらの日日
」のレビュー

たまゆらの日日

波真田かもめ

寄り添い合って生きてきた甥×伯父

ネタバレ
2020年12月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 血の繋がらない甥っ子・泉水×ライターの充。大学進学と共に家を出ていた泉水が転科に伴い充の暮らす家に戻って、再び同居がスタート。充の弟の結婚相手の連れ子が泉水というまったく血の繋がりはない二人。でも泉水の母が亡くなってからは三人で、父(充の弟)が亡くなってからは二人で寄り添って生きてきた紛れもない家族で、そこに恋人という新たな関係が加わるまでを丁寧に描いたお話。ぎこちなさや戸惑いはあっても、あくまで互いを思い遣って家族の温かさを失わない二人の関係にじんわり。大人びた泉水が充を優しく包み込んでいるようでふいに揺れたり、よっぽど子供っぽく見える充がやっぱり大人だったり。かけがえのない存在だから恋をしたのか、恋をしたからより特別になったのかは分からないけど、二人は一緒にいるのが一番自然だと思う。一応禁断の関係だろうけど背徳感はまったくない、優しくて温かい素敵なカップルでした。郡司くんいい奴だったなー。
いいねしたユーザ13人
レビューをシェアしよう!