あかりと彼はなやましい
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あかりと彼はなやましい

鶴亀まよ

一生幸せでいてほしい!

ネタバレ
2020年12月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「三上と里~」のスピンオフで、前作を読んでなくても読めるようにはなってますが、読んでからのほうがいいかなと思います。

「三上と里」の時に、男が好きなのは普通じゃないと三上に突っかかっていったあかりの言葉の真意がここに描かれています。

中学生の時に、同性が好きなのがバレて学校で噂されたこと。
それでも里はずっと側にいてくれたこと。
小さいときから里とはずっと一緒だったのに三上とくっついて何か面白くない。
こんな自分でも好きになれる人がいるはずと思い、未成年なのにゲイバーへ行き、すぐ見破られたのに無理にお酒を飲んで倒れ、そのまま連れ帰られてしまったのがあかりと瑞貴さんの出会い。

帽子を忘れたのがきっかけで、何かと忘れ物をして瑞貴さんに会いに行くあかり。
家族とうまくいってないことを話し、ずっとここにいたいと本音を言ったあと、なんてね!とごまかすところがものすごく切ない。
そして学校の人はダメとか、ノンケはダメとか、傷つきたくなくて自分の気持ちにストッパーをかけてしまうのもわかる。

瑞貴さんはあかりが居場所がほしかったことに気づき、合鍵を作って渡していてもうとにかく優しすぎる。

あかりは瑞貴さんはもともと優しい人で、自分への優しさも特別なものではないと思っていて、風邪のときの件からまた強がりを言って会いに行かなくなり、見かねた瑞貴さんは自分が出席する結婚式に行くのにあかりを連れて金沢へ。
(もうこの時瑞貴さんはあかりのこと好きなんだな~って思った)

鍵をなくして拗ねているあかりにストッパーが外せないのは自分のせいと説得する瑞貴さん。
あかりは最後の最後で自分の気持ちに素直になって、瑞貴さんのもとへ。
瑞貴さんのすべてを一生かけてちょうだいとか、好きになんてさせるからとか、告白があかりらしくてかわいかった!

今まで運が悪かったんじゃなくて貯めてたから、これからはうまくいくと言った瑞貴さんが素敵すぎる!
あかりのことを一生かけて幸せにしてあげてほしいです。

三上と里も少しだけ出てきて、背が伸びて男らしくなった三上に不安になる里がかわいいです。(里ごめん💦)
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