たまゆらの日日
」のレビュー

たまゆらの日日

波真田かもめ

これからも二人で寄り添って

ネタバレ
2020年12月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読みさん。なんだかじわじわと、温かさが染みこんで来ます。血の繋がらない伯父と甥の関係でも、節の息子だから愛情を注いで来たのでしょう。その均衡を先に破ったのは泉水。若さって素晴らしい。ある意味怖いものはない。子供の憧れが恋愛感情に変わり、一途に想いを膨らませ、機を伺って突然攻める。20ほども年の離れたみっちゃんが、翻弄されるのは想像つくけど面白い。ただ線を引くのは、年齢や伯父甥のせいだけではないものがあるのかな。亡くなった節の代わりに、見守って来たからねぇ…実の父親のように悲しんだ泉水の嗚咽が、胸を刺す。実母も亡くし一人ぼっちの泉水にはみっちゃんだけ。はぁ、切なくて涙が出る。複雑な心境のみっちゃんだけど、デリ☆ル郡司くんに相談するくらいだから、結構心は落ちてるよね。真っ直ぐにぶつけてくる熱はなかなか冷めないもの…
二人で流した涙の分だけ幸せになって欲しい。泉の成長を見届けられなかった両親の分まで、泉水を愛してあげて欲しい。どうか、節、二人を見守っていてください。幸せに。

郡司くんがとってもいい子でした。良かったぁ。
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