その世のどこか、地図にない国【電子限定描き下ろしマンガ4P付】【ペーパー付】
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その世のどこか、地図にない国【電子限定描き下ろしマンガ4P付】【ペーパー付】

鯛野ニッケ

壮大な冒険譚ファンタジーBL

2021年1月8日
作者さんの作品いくつか持っているんですが、ファンタジーものがあまり得意でないので敬遠していたところ、続刊の発売でこちらの作品がセールになっていたので試しに購入しました。期待以上でした!なんでもっと早く読まなかったのか過去の自分を問いただしたい!今作品は、城壁に閉ざされた小国オライエの当主ムスティア×側近のノネがメインですが、近隣の大国ガルシェの王子シンの目線でストーリーが語られるという面白い人物相関。表題作のみ全6話+描き下ろしでボリュームたっぷり合計233ページ。読後の第一印象は、「よく練られたストーリー」でした。色々なフラグが立てられて、その伏線の回収も上手で、なんだか長編映画を見ているような気持ちになりました。メインのムスティア×ノネは、最初ムスティアがかなり年少なのでハマれるかちょっと不安だったんですが、年少時のムスティア×ノネはキスどまりで、ちゃんと通じ合うのはムスティアが成年してからなので大丈夫でした。むしろ二人がずっと一途に想い合っていたことに好感が持てました。主人公のシンが、ギャグっぽくなったり、オライエの疫病を解決すべく真剣に奔走したり、二人を後押ししたり、色々良いスパイスになっていたと思います。格好いいのにちょっと食えない感じも良かったです。
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