このレビューはネタバレを含みます▼
初読み作家さんの初コミックス。江戸時代陰間モノ。
とても面白かったです◎絵も綺麗!!
額に角の様な瘤が出来た事で旦那様に捨てられた陰間の美少年と、その旦那様の命で彼を身請けし山奥で養生させる薬師の二人の変化する関係性。
薬師能之(のし)×元陰間の紫苑の話。
表には出て来ない旦那様との三者の想いが届かない歯痒さ。
屑物になった自分の境遇を嘆き、旦那様への愛憎をぶつけるかの様にのしさんと身体を重ねる紫苑の飄々とした逞しさが魅力的◎寡黙でムッツリなのしさんのひたむきな愛情が素敵だった。
瘤が感情とリンクしていて角の様に育ち脈打つ性 感帯でもあるという設定が肝◎表紙の印象から鬼化する話かと思ったけど、美麗な二人の純愛譚に般若話がベースにある骨太展開でした。巻末の作者さんの解説、特に髷とても興味深かったです。作中の会話といい時代考証や熱意が心地よい一冊!!
次作にも期待大です(^^)v