あいのかさぶた
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あいのかさぶた

綴屋めぐる

涙なしではいられない

ネタバレ
2021年1月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様の初コミックス。こんなに心を震わせる作品を描かれるって、大型新人さんに感服しました。名作を読むと、涙と鼻水が止まらず、挙げ句頭が痛くなります(笑)このサインが、私の中での感動巨編ですね。そして、息を詰めて読み入ってるので、読後しばらく深呼吸。これで名作の烙印がつきました。ふぅ…
両片思いの二人が、相手に寄り添い、心も寄り添い、支えながらつかず離れず共に成長、それだけでも十分な愛。尚人の劣悪な家庭環境には、胸が痛むと同時に腹立たしさが止みません。暴力を振るう父親はもちろんの事、そんな男の元に息子を残して家を出た母親が許せない思いです。矛先は全て尚人に向いてしまうのに…それでも必死に生きたんだと思うと辛くてたまりません。その尚人を支えてきた創も、気持ちをひた隠ししながら一途に側にいる。創がいなければ、もっと荒んだ生活になっていたんじゃないかなぁ。『俺の優しさは好きな子限定』がズキュ~ンと心臓を射ぬきました。
一緒にいれば、いつまでも隠してはいられない気持ち。誤解があって、すれ違って、それでも成るように成る運命。涙。涙。この二人は、いつまでも寄り添いながら歩んで行くんだろうなぁ。素敵。
苦労を重ねてきた尚人ですが、自分を置き去りにした母親と再会し、母親の再婚と幸せを喜び、なんて心が豊かに育っているんでしょう。もう涙腺崩壊。
尚人と創には絶対幸せになって欲しいと、願わずにはいられませんでした。
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