帝國の宦官【単行本版】
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帝國の宦官【単行本版】

日野晶

2作目:対等な相思相愛◎

ネタバレ
2021年2月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全2巻。
宦官BL 1:皇帝→2:帝國→3:傾国からなるシリーズの2作目。
こちらは他のガッツリ主従関係と違い対等関係で、愛人(妾)ではなく正妻ポジの上、元兵士で武人として役立つエピもあり読みやすくバカップル化する話が面白い!!
幼い泰藍皇子も愛おしいです◎

泰藍皇子の兄(叔父)で第二皇子 右弦×捕虜ビジャン(→雀)の話。

敵国・帝国兵士の隻眼褐色ビジャンは、砂漠でラクダの骨折により捕虜となるも右弦皇子により死刑を免れ、雀(ジャン)の名を得て正妃にと望まれる不運の中の幸運な男。

実は子どもの頃の初恋の人との運命的再会モノで、武人としても人としても敬愛出来る雀を側に置くには、宦官にするしかなかった一途な右弦の愛情が冒頭からわかるのでグイグイ引き込まれる話◎

右眼負傷時も覚えていない記憶障害がある雀が、愛人ポジに抗いながらも右弦に惹かれ…記憶が戻るシーンは泣ける。
政治の犠牲を受けた不遇な生い立ちの右弦が、心の拠り所だった雀と愛し合えるまでの一途な執着愛が素晴らしく、昔も今も雀といる時だけ息が出来る右弦の行動が可愛い◎

2巻は二人のラブラブ新婚編。
雀の弟パールシャーが嵐を起こし、宦官トリオ(張春・枕蘭・掦丁)の張春ターンも!!ゴタゴタの中でも切なさ乗り越えるバカップル化した二人が愛おしく、殺伐とした世界をみんな幸せに生きて欲しいと願える話読み応えあります。
こちらも後日譚を知りたいです。
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