エロティック・サイコ(フルカラー)
」のレビュー

エロティック・サイコ(フルカラー)

KJK

最終話まで読みました…。すっごいこれ…

ネタバレ
2021年2月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ ※盛大にネタバレしますので、ご注意を。
読み放題にて読みはじめたら一気読みでした。面白い!結局、最終巻付近は読み放題じゃなかったけど、最終話は買って読みました。
あの、お願いなので電書コミックスにして下さい。ちゃんと買いたい作品です。
最初は、受け(黒髪)のビジュアルが好きで、男前受け好きなので「このガタイのいいイケメンが受けなんて最高だな!」くらいの気持ちで読みはじめたのですが…。
「連続殺人犯から自分へ好意があるのをいいことに、体を使って気を引きながらインタビューをし続ける記者」というトンデモ設定、作者さんの漫画力の高さ、面白さにグイグイ引っ張られてあっという間に最終話読破。
絵も上手い。エロシーンの筋肉とか何気に写実的。
これ、BLとしてはすんごい斬新ですよ。最終話までずっと絡んでる、攻めの琉成は、立場的に言えば、「すっごく登場シーンの多い脇役だった」と言ってしまえるかと思います。
バッサリ言ってしまえば、主人公の孝史と、元カレが主軸の話ですねこれ…。琉成は、超絶ろくでなしだけど、とても魅力のあるキャラクターだった。彼の、孝史への気持ちは、見ていて痛々しいくらいだったし、そこは読者にも伝わるものはあったと思う。…が、当の孝史にはぜんっぜん刺さっていなかった。孝史がこの気持ちでは、この2人の関係はこれ以上になり得ない。そして、孝史の気持ちはずっと元カレにある。
絶妙な三角関係。確かに、ボーイズ同士のラブの話ではあるが、全員片想い。しかも殺人がらみにまで発展する。
普通、こんなに長く一つの話を、特定のカップルを見せながら続いたから、てっきり琉成と孝史のラブの話になるのかと思わせるが、もう、バッサリ斬り捨てられる。
「まあ、そうね。最初から、孝史はそう言ってたもんね…。
でも、どっかでラブになるのかなって思うじゃん…」という、なんとも言えない脱力感が味わえました。
でもあれか、琉成は愛をコレクトしていくんだから孝史と万が一両想いになったらまた孝史も殺される可能性ある訳だし、一生片想いの相手である孝史に殺されたという彼は、それはそれで孝史の(ある意味)特別になれたので、もしかしたら幸せだったかもしれない。個人的な感想ですが。
いや、もうほんとに「これぞストーリーテラーだ!」と思いました。
面白かったです。ありがとうございます。なんか、とても色々考えさせられました。
いいねしたユーザ12人
レビューをシェアしよう!