傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン
」のレビュー

傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン

磯見仁月

話はそこそこ面白い

2021年2月11日
ローズベルタンと言えば、18世紀フランス宮廷が好きな人なら知っていても、一般の人には聞き馴染みがない程度の知名度。初話、脳内で「お姫様とか(笑)」「あんたみたいなのがいるから女は男になめられる」とララをこき下ろしたシーンはもやっとしたけど、とりあえずそこ以外で誰かを馬鹿にしてベルタンの性格を表現する演出はなかったのでほっとした。ベルタンは当時の価値観に逆行して生きたところがイイのであって、それを現代の価値観に当てはめて代弁させるのは違うと思うので。
いいところとして、こういう題材の漫画って登場人物の一人に思い入れが強すぎていわゆるメアリースーになってしまうが、この漫画はそこのバランスがうまい。そこまで史実と乖離してないし、その中で創作としての華やかさがある。台詞にやたら仏語読みを当てるのは、電子書籍で読む層にとってはうっとうしいけど、まあそんなものかな。
ただ後書きがちょっと、、、絵描きの矜持!!みたいなアピールが強くて臭い。
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