このレビューはネタバレを含みます▼
凄惨なオープニングなので続きを読むべきか躊躇う方も多いと思うのですが、ハピエン派としてはおすすめです。転生した無欲…を通り越して前世の自分を罰することに命かけてたシャーリーですが、自分を騙したヘルト(=カイド)に仕えることになり、苦悩の日々を過ごす…かと思いきやわりとすぐにお嬢様であることがバレます。二巻ではカイドがこっそり屋敷内に作ってくれてた家族のお墓にお参りしたりして、切なくも良い雰囲気に。来世の約束をして温和に話がついたところで起こる、前世でのお嬢様の婚約者ウィル(こっちも転生組)によるカイド毒殺事件。ウィルに連れ去られてからの激しく熱い愛憎劇も、痛々しいけど中々に素敵でした。蘇生したカイドと助け出されたシャーリーが二人で崖下に流れ着き、「死んでしまったと思った」とやっと素直に気持ちをぶつけられた瞬間から始まる3巻は、全てのハピエン好きに読んでほしい。甘々で可愛くて、前世でしてあげたかったこと、これからしたいことを語り合い、照れたり冷やかしたり、たくさん泣いて愛を伝えあう二人の姿を見ることができます。本来3巻で終わる予定だったとのことで、まさに最高のハッピーエンド。4巻以降は、また別のお話になっていくようなので折角幸せになれた二人を堪能できて満足なので、私はここまででやめておきます。3巻までは本当におすすめ。