このレビューはネタバレを含みます▼
主人公は不動産会社に勤めるアラサー、鯨井さん。彼女が起きぬけにスイカをかじり、煙草をくゆらせるひとときが何だかセクシーで目が離せなくなりました。
同僚の工藤さんはいいかげんでガサツ、でもなぜか憎めないのですが、彼にときめいてはっきりと恋に落ちたと自覚する瞬間が自分も追体験しているようで、すごくドキドキしました。
(このエピソードの、真夏のアパートで壁を塗る話が最高にエロいというのもあるかも?笑)
九龍のせわしない雑踏の空気が伝わってくるようで、行ったことがある人は絶対懐かしく思い出すと思います。
ただ、鯨井さんや工藤さんはなぜここにいるのか?日本からの出張?と詳細がわからないまま心地よい日常が続く中、急に世界観が一転するストーリーは、ガツンとしびれました。
煙草が好きな方は読んでいると吸いたくなるのかな?と思うくらいに、鯨井さんも工藤さんも愛煙家です。
その分、私はプリプリの水餃子やレモンチキンが食べたくてたまらなくなり、思わず店を探しました。
読み進めるうちにますます謎が深まり、どう解決するのか気になって仕方がありません。
当分は鯨井さんの恋のときめき、シャオヘイやヨウメイと楽しむお買い物やご飯などのひとときを一緒に味わえるのがとても楽しみです。