秀逸





2021年3月2日
17歳。多感さは性別を問わない。有岡くん。女子にモテる派手なタイプ。それなのに、彼が恋焦がれ、暴走してしまったのは、同性で、自分よりも背が低い、地味な、天文部の顧問の地学教師。なぜこんなにも先生が欲しいと思うのか?彼自身にもわからなかっただろう。でも、先生は、教師だ。教師であるが故に自制しなければならない。自分を受け入れてくれない。尚更その気持ちを抑えられない。衝動に任せてしまった後悔。その後。それらを事細かく、3巻に渡って、木下先生が描いていく。ふたりの心の動きが手に取る様にわかる表情を含めた描写。セリフがなくてもわかる描写もある。それは強烈で、読者の胸に刺さる。教師と生徒の恋愛を描いた素晴らしい作品となった。秀逸。

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