このレビューはネタバレを含みます▼
犬井先生が好きで購入したのがきっかけです。
え、なにこの不完全燃焼は!
そこにきてラストのショートストーリー。
この先を知りたい、もっと深く読んでみたい。そう思わされるお話です。
ストーリーにもとても感動しましたが犬井先生の心理描写にドギマギしてもっと深く読みたいと感じました。漫画を何度か読み返しても飽き足らず、結局は原作も購入しました。
寛末も松岡も恋愛相手は女性。
松岡のストレス発散に巻き込まれた形の寛末だがあまりの鈍感さからか、衝撃的に恋をした自分に酔っているのか葉子が男とは気づかないし疑いもしない。
いくら松岡の女装が綺麗でもそこは不思議だし、それは既に寛末が松岡の魂そのものに惹かれていると思いたい。
寛末にとって障害は性差。鈍感で融通が効かない。
一方松岡は柔軟で、誠実だ。真逆のふたりだから惹かれあった。さっさと認めた松岡とグズグズの寛末。正直寛末にイラッとするほど葛藤は現実味を帯びていて物語に引き込まれます。
この美しいこと(講談社)は松岡目線だが、実は寛末目線の愛しいこと、ラブラブ小冊子愛することが存在するらしい。読みたい。
特に寛末目線は面白そうだなぁ・・・
犬井先生が描く続編を読みたいです。おそらくは寛末の優柔不断さやゲス加減に最高難度のイラがきそうですが、それもまた楽しいのではないでしょうか。