昨日、君が死んだ。
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昨日、君が死んだ。

ARUKU

私的BEST5先生。どれでも作品読んでー

2021年3月29日
レビュー高評価ランキング突如1位で現れたこの作品。もちろんARUKU先生は大好きで、最近フォロアーさんと語った私的BEST5作家の1人ですが、当作品は未完なので完結してから読もうと思ってスタンバイしてました。けど、高評価みて我慢できず読んだら、やっぱり凄まじく、もんのすごく面白い。私生活が気になる作家さんナンバー1です。(SNSなどされてなくてインタビューもないので余計に気になります。。)どのようにして毎日を過ごして何を読んだらこのような物語が創れるんだろう。

作中、何度も繰り返される「縫え」の言葉。これは以前レビューした東村アキコ先生の作品「かくかくしかじか」で繰り返された「描け」を思い起こさせます。世界が終わって皆死に絶えても、自らの存在意義になっている言葉でそれが生きること。地獄の蓋が開いてしまった世界に生きる価値を見出だすため、2人と1匹と1枚が旅をします。256ページの大ボリューム、間違いなくお値段以上の読み応えある傑作です。次巻を早く読みたい。

去年の出版なので過去作品より絵の線も綺麗になっていて読みやすくなってます。特徴のある絵だからと読まないでいるのはほんとうにもったいない!!一風変わって独特で結末が全く読めない夢と現の境が曖昧な物語が好きな方、ARUKU先生の作品どれでもいいのでぜひ読んでみてくださいー。

一番新しく発刊されてる「発熱バスルーム」の作品内で誰もいない街の描写で少しパンデミックについて触れられてましたが、ARUKU先生にはぜひコロナ後の社会、例えば感染するので人を絶対に触れない世界軸での恋愛とか、そういった先生お得意の極限状況をメインテーマで描いてほしいですね。自分で考えたのに、自分で言いますが、あーそれすごくおもしろそう。

追記: こそっと書きますね。作品途中でゾクゾクっとしたある一コマがあるんですけど、みなさん気づきました? 作中、そのコマについて説明全くないところがさすがARUKU先生だと感心しました。

追記の追記: BLアワードの還元はランクイン作品だけでしたね。ランクイン逃したのは、他のシリーズ部門ノミネート作品に比べてこの作品は一般受けしないからかも。でも、良い作品であることには間違いないです!
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