ラムスプリンガの情景
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ラムスプリンガの情景

吾妻香夜

余韻

ネタバレ
2021年4月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 現存する、移民当時の生活様式を守り、近代以前と同様の自給自足の生活と戒律を守るアーミッシュの青年の攻め。
16歳から18歳の成人まで親元離れ、戒律から解放される期間のラムスプリンガ。攻めは特例で成人してからラムスプリンガの期間に町に出て、受けと出会い。
馴染みが無い文化のアーミッシュの生活や女性の髪や人形、考えが細かい所まで丁寧に、偏り無く描かれているので違う文化でも、その場所に居る人々の愛情がきちんと見えます。見え過ぎて途中、故郷のままの方が幸せなのかとも真剣に思ったほど。2人の選択を願う様に読みました。ラスト、遠ざかるバイクと故郷の道に落としたままにしたアーミッシュのストローハット。最後まで様々な余韻が残る。選んだ愛と幸せに心から祝福を。
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