心わしづかみ





2021年4月15日
前作に引き続き、感情の細分化が際立つ良作でした!全196p、表題作146pと30p程の他1cp、表題作のエピローグ8pとおまけ4コマ4pで構成されています。篝とハルの関係性が常に変化するのが面白い。ハルの転校先、篝との突発的な出会い、篝から下僕宣言されるハル。全てを諦めた人間が、全てを委ねることが出来る神を得る。結末に向けて本当に望んでいたことが唐突に明確になった一見受け身のハルと、ハルにとっての神であることに限界を感じた篝が、人としての関係性を2人なりに築いていく。複雑なパズルが見事に構成され、余す事なく嵌められていく快感。本当に秀逸です。短編は施設育ちの2人が互いに抱く感情に名前を付けるまでのお話し。どちらもハズレなし!

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