一度きりの大泉の話
」のレビュー

一度きりの大泉の話

萩尾望都

重い。。

ネタバレ
2021年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大泉サロン時代、竹宮さんと増宮さんが萩尾さんをハブにして、盗作だの因縁つけて絶縁状を突きつけた話し。
竹宮さんらは少年愛を推してけど、萩尾さん的にはそんなファンタジーは気持ち悪いって感覚だった。男子高舞台にしたのは当時は男子の方が女子より自由に書けたから、(戦後でやっぱりまだ女性は自由ではなかった)でも、竹宮さんたちはそんな萩尾さんに自分たちより先にBL作品を世に出されたく無かった、才能ある萩尾さんに対して嫉妬に狂った。
50年経って美談にしようとする竹宮さんの神経もおかしいし、50年以上前の出来事を心の傷だと静かに怒りながら生々しく書きつらねられる萩尾さんもやべーと思った。50年間頭の中で死体と一緒にいたって文が怖すぎてぞわぞわした。でもだかこそ素晴らしい作品を生み出せるんだなと思った。芸術家ってやっぱ普通と違う。私達は作品だけ楽しめれば良いよね。
いいねしたユーザ11人
レビューをシェアしよう!