かごめのきみ
」のレビュー

かごめのきみ

森雅子

うぅ(>_<)これは…続きが欲しかったです

ネタバレ
2021年4月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 近頃、自分は時代物が結構好きなんだなーと自覚してきました。こちらも表紙と作品紹介で購入しました。大正時代というだけで、胸が高鳴るような気がします。読み進めると、惹かれるものは確かにあるのですが、途中がかなりキツかったです。頭の中が「ひどいひどいひどい」でいっぱいになりました。終盤、よくぞ乗り越えた2人がそこにいたな…と思いました。もしかしたら、まだ2人の関係がきちんと始まっていなかったからかもしれません。あの時点で2人が恋人だったりしたら…正気でいられたでしょうか…。丹生さんの心には、未だ殿下がいて、心のすべてが樹一郎に向いている段階ではなかったことが、2人を生かしたのかなとも思いました。(追記:そうではなくて、やっぱりお互いを想う気持ちが強くあったのかな)この2人はこれから始まるのです。兄のその後もどうなったのか気になりました。生死すら分かりません。幼い丹生にかけてもらった、家族としての思慕の念は、きっと兄にとっては唯一の拠り所だったのではないかと思います。それを愛に履き違え、歪みに歪んだ暴挙は、あまりに残酷でした。ほんとに続きが読みたいです…。余談ですが、おかっぱ頭で「許しません」という在りし日の丹生さんが、少年探偵が犯人を突き止めた時のようで、ツボってしまったということをご報告しておきます。
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