僕のジェミニ
」のレビュー

僕のジェミニ

森川侑

2人で一つなのにこんなにも遠い。

2021年5月5日
美しく可愛い双子とその親友の学園生活の物語。その世界観はキラキラと春の木漏れ日の様に明るく暖かい。でもお話が進むにつれて、少しずつゆっくりと静かにでも確実に雪解け水の様に悲しみが読者の心に流れてきます。世界中の誰よりも大切で、大好きな唯一無二の存在。だからこそ不器用になってしまう。その事が波紋の様に現在に影響してしまいます。こんなにも優しく深く静かに悲しみを積もらせるお話はありません。どうか主人公達に春の陽だまりの様な優しく穏やかな未来が届きますように。
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