三代目同士、喫茶と酒屋の幼なじみ
」のレビュー

三代目同士、喫茶と酒屋の幼なじみ

重い実

心くすぐられる要素がたくさん

ネタバレ
2021年5月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「三代目」「喫茶と酒屋」、タイトル見ただけで、そのレトロ感に惹かれました。2階が雀荘って、行ったことはないけど(麻雀はやったことある)、なんだか昭和なイメージでニンマリ。酒屋さんの帆前掛けとかも好き。
引き戸を開けて、階段上って、襖開けたら、ハイ!来た!お尻!つかみが上手いな~と、毎回、まんまとつかまっています。
隣り合う、古き良きみたいなお店の三代目同士、幼馴染。息を吸うように一左の世話を焼く清之介。朝、どうしても起きられない一左の朝の生理現象を治め、服を着せてあげる清之介は、名前の通り清い。一左が天使なら清之介は聖者だなぁと私は思います。
治め途中で、うっかり目を覚ました一左。2人の戸惑い。幼馴染って、こんなことするの?うんうん、その戸惑いがいいなぁ。
それから、自分で起きるようになった一左。壊滅的センスで選んだ服を自分で着てる。呼吸するようにしていた世話焼きができなくなったら、清之介死んじゃうよーと心配しましたが(ほんとはそんなに心配してないけど)、2人にリーチをかけさせた哲平ナイス。
重い実先生の作品は、アイテムの使い方も好きなのですが(バンソーコ見るとスズキくんを思い出す)、今回の麻雀牌も流石です。幼稚園児の一左が園服のポケットに牌を忍ばせて盲牌してるとか、フォローさんの言葉をお借りすれば、シュールで、心に引っ掛かりを残してくるのです。こんな風にして、重い実先生の作品にハマっていきました。
新刊待ち遠しいなと思っていたら、6月に「愛しのXLサイズ・続々限定版」発売予定!楽しみだな~。
いいねしたユーザ15人
レビューをシェアしよう!