キャッスルマンゴー
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キャッスルマンゴー

小椋ムク/木原音瀬

リバーズエンドを読むか読まないか

ネタバレ
2021年5月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ で評価が別れる作品だと思います。(リバーズエンドは小説で、ここに出てくる十亀のお話。紙媒体で読みました)実はリバーズエンドを読みたくて前日譚の今作を読んだのですが、その後の小説を読んでいないと今作の良さが伝わり難いかなと思いました。
ただ、さすがは木原さんで万と十亀の心理描写は丁寧だし2人を取り巻く人間模様がリアルです。2人があまりにも不器用でほぼすれ違っていますが、2巻ラストの数ページでようやく向き合えた時の安堵感と至福感が格別だったので、このクライマックスを演出するために今まですれ違っていたのなら本当にお見事としか言いようがないなと思いました。
※補足ですが、リバーズエンド前半は十亀の壮絶な過去を、後半では十亀のお仕事に焦点を当てながらまたもや万とすれ違ってますwだけど、小説を読むと十亀が万の弟を可愛がったのも分かるし万を拒んだ理由も分かります。そんな十亀の気持ちを万が理解できたので、万は少しは自信を持ったんじゃないかな。だって、十亀が一番不安だったんですから。その十亀に安心感を与えられるのは万だけなのだから‥
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