夜が終わるまで
」のレビュー

夜が終わるまで

西田ヒガシ

魂の結びつき

ネタバレ
2021年5月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かったのは確かなんですが、何とも説明し難い読後感です。不思議な感覚です。
事件に巻き込まれ、消息不明の弁護士・影山。担当検事として、同期として、そして自分でも説明のつかない複雑な気持ちを感じながら、懸命に事件を追う日浦。
夜毎、影山に抱かれているのは、夢か幻想か妄想か、はたまた願望か…
追えば追うほど、日浦の影山に対する感情が浮き彫りにされ、検事の立場を越えた一人の男の愛が見えてくるような気がします。
たどり着かない終着点を探し求める中、現れた影山そっくりな弟・直人。彼の登場で、さらに日浦と読者の混乱が増しますよね…
生死もわからず、弟の実態もわからず、謎が謎を呼んでるようでミステリー感も面白い。
事件の真相がわかり、ちょっと、ん?と思うところがありますが、解決してなによりです。
二人の『会いたい』思いが呼応して、魂が呼びあった。強い結びつきに感動です。

結局、弟は何だったんだろう、頬の絆創膏、額の絆創膏が、変わる位置になにか意味があるの?
影山が入院していたなら、救急の搬送先などの記録などがあるはずで、それを調べたら足取りはわかっただろうし、生きて拉致された事にたどり着いたのでは?ん?なんか混乱。まっ、いいか(笑)ややこしい事は放棄(笑)
いいねしたユーザ11人
レビューをシェアしよう!