ダーティダーリン
」のレビュー

ダーティダーリン

菅辺吾郎

人の情が温かく伝わるお話

ネタバレ
2021年5月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めての作家さん。以前ちるちるさんのBLソムリエにおススメしてもらって購入していた作品。
フォローしてる方の素敵なレビューがあがって、あー!と思い出して積読から探して読みました。
過去に傷を持つ2人、酒屋の息子でゲイの正児とホームレスのはまさんのお話で、
主人公筆頭に、脇を固める様々なキャラの魅力がとっても活きてる温かい作品でした。
私が読んでて1番驚いたのが、作中維持されるはまさんの状態。(すぐ表紙みたいになると思ってた)
その中で積み重ねられていくものはきっと、綺麗ごとでも嘘でもないもの。
元彼に言われて傷付いた事と、はまさんの風体とに共通する部分で
正児が絶対に中身を見続ける姿の内側に、他者の心情を守りたい思いと自己を否定したくない思い、どちらも見えて切なかったです。
きっと前を向ける。そう実感する最後の正児の描写も良かった。
読後はあったかい満足感に包まれます。
ダディダーリンの存在は知らなかったので、こちらも読みたいと思います!
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