喪服の花嫁
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喪服の花嫁

芽玖いろは

何度も読み返したい心に残る秀作

2021年6月3日
どうしても逃れられない鎖に縛られもがく大学生の雪刀。年齢を重ねた故に踏み込む事に躊躇してしまうタクシードライバーの後藤。二人のもどかしさが良く描かれている。作画の表情だけのコマがまるで小説の行間の様に心情を想像させ引き込まれる。相手の傷を癒す事で自分が救済されて行く様も秀逸だと感じる。雪刀が初めて喜びを知った日が喪服を着る日になるとは・・・作品タイトルと雪刀の小説にからめ喪服が雪刀の花嫁衣裳なのだろう。静かな作品だが心にしみるので、ぜひ、読んで頂きたいと思います。
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