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まんだ林檎

いろんな感情と涙があふれてきました

ネタバレ
2021年6月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 時間を忘れて読み進めていました。うっ、2時半…。
フォローさんの熱いレビューに惹かれて1巻を購入しましたが、確かに、1巻冒頭はだいぶためらいました。そもそも、ショタ性犯罪は、自分的にNGなので、「むー」と眉間にシワが寄りました(未遂とは言え気分悪い、というか、未遂なのか?)。でも、フォローさんの言葉を信じて読み進めました。
1巻(290ページ)は衝撃的な幕開けの11歳から22歳までの淳一と達也が描かれ、冒頭の事件をきっかけに自分の中に芽生えた気持ちへの戸惑いや葛藤、そしてお互いをかけがえのない存在だと確信する姿があります。
2巻(274ページ)は淳一と達也の24歳から33歳、そして、子ども(ネタバレしないでおきます)へとメインが移ります。正直、かなりモヤります。あまり好きな展開ではありません。でも、これが物語の(フィクションの)良さだと思い、自分のモヤモヤは呑み込みました。…が、やっぱり達也にモヤってしまいます。展開はフィクション臭バンバンなのに、心情がきれいごとじゃなくて辛い。そう、本音ってポロって出ちゃうよね…。淳一、えらいよ、ほんと。達也だけでなく健太への愛が深い。
3巻(209ページ)は成長した子どもをメインにしながら、50歳になった淳一と達也の話を挟んで、その後のことが描き切られています。健太と学の出した答えに、もう、胸が詰まって仕方ありませんでした。作者さん、よくこの選択をさせたな…と。予想だにしていませんでした。でも、ストンと胸に落ちてきました。笑顔の2人がまた染みる…。
そして、共に年を重ねてきた淳一と達也が築いてきたこと。その過程を見させてもらってきた身には、最終話からのアルバムは言葉にならない感動でいっぱいになりました。今、見返しても涙があふれてくるんですけど…。寝れん…。
良かったです。読んで良かったです。フォローさん、叫んでくださってありがとうございました。届きました。
ちなみに、私も「LOVE SONG」大好きです。こちらも名作ですね。
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