このレビューはネタバレを含みます▼
復讐ものなんだけど…サスペンスみたいな社会派でクールなようで捩れた恋愛ものでした。
会社の新歓の帰りに酔っ払って同期の内海を襲った赤嶺×襲われた内海。
真面目でやや不器用で一生懸命、時に感情的になる事もあるけどほんとはいい人な赤嶺。
復讐のために赤嶺に近づいたのに次第に赤嶺の優しさに触れ、揺れ動く内海。
反発し合っていた2人の気持ちが近づいたのかと思ったらまた…とずっとハラハラして読んでる時の感情の振り幅が凄かった。
あと、絵がとても綺麗です。
感情を表す表情とか、繊細で黒い顔すら美しい。
表紙の絵がやや濃いかな?と思ったけど、赤嶺と内海の表情がそれぞれの巻の2人を表しています。
2人の絡みのシーンもいいけど、バックハグで全裸で寝てる絵が美しくて好きです。
Hシーンはエロいのだけど、愛すること、愛されること、赦すこと、がテーマな様な気がしました。
2人ともそのままの自分を受け入れて貰って愛されたかったんだよね。
枯れた花や舞い散る椿とか、お花の表現はきっと赤嶺の心を表すものなのでしょう。
赤嶺がなぜ内海を襲ったのか、は潜在的にゲイなのかバイなのか、元々その嗜好が精神的にあったのがお酒で解放されたのか(内海の見た目は好みだったみたいだし)。
それかお酒を飲まされ過ぎただけでなく、もしや先輩の誰かに何か盛られたのかも、と勝手に思っています。
ひとつ残念なのは幸せな2人があまり見られなかったこと。
短編でも番外編でもなんでもいいからその後の2人がたくさん見たいです!