拝啓「氷の騎士とはずれ姫」だったわたしたちへ
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拝啓「氷の騎士とはずれ姫」だったわたしたちへ

由姫ゆきこ/八色鈴

単なるお涙ちょうだい物語かと思ったら…

ネタバレ
2021年6月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインの転生前は、あまりにも可哀想過ぎて、設定等にも無理を感じたので「何コレ、単なるお涙ちょうだい物語?」とも思え「つまらない」と感じました。だってそうでしょう?たとえ『はずれ姫』などと揶揄されていても王女は王女です。隣国の王家ではなく国内の貴族…しかも王族と縁のない伯爵家へ降嫁するなら、実母が平民で愛人だった男はまずないでしょうし、それでも当人達が強く愛し合っているから、ということなら、伯爵の騎士としての実績だけでなく、周囲に二人の結婚を後押ししてくれる人達もいなければ実現しなかったでしょうし…だとすれば、すれ違いが起きてもそういった人達が相談相手になってくれただろうし…。ましてや愛人が二人も、という噂。事実なら、王女の降嫁などあるわけがないのに、リデルも侍女も第三者の言葉を鵜呑みにするし。別荘に向かう際も、夫は付き添わない上、護衛もつけないのも非現実的で、野盗に襲われるのも当たり前のような…《いかにリデルを可哀想にするか》を強調しただけの物語なのかな…と思ったら!!なんのなんの、転生してから急に面白くなりました。転生前とは名前・顔・年齢だけでなく、性格も違うヒロインが、かつての夫や成長した娘とどのように愛を育んで行くのかとても楽しみです。絵も綺麗ですし、次巻期待しています。
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