叶わなかった恋の続きを【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
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叶わなかった恋の続きを【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

下條水月

読後感 爽やか。

ネタバレ
2021年6月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 綺麗なお話です。絵も内容も。とても綺麗にまとまってました。心理描写も丁寧で、いろんな伏線もしっかり回収されていて、読んだあとモヤるところはなかったです (^^) 3巻あるので、読み応えもあり。
登場人物がそれぞれに良い味出してました。
特にお気に入ったのは葛西くん。彼自身の話を読んでみたい~。高校の時に2人の橋渡しをしなかったのは、葛西くん自身のマイノリティ的な問題なのか、それとも渋川くんのことを思ってのことなのか。越えなくていいよ的なことが描き下ろしにありましたが。大人になってから葛西くんが渋川くんと飲むくだりが印象的でした。高校の時はスルーした案件、今度は動くんだ…。葛西くんも歳を重ねたんだな…と。
和菓子がつなぐ縁…と言いますか、和菓子巡りしてる2人が微笑ましい。高校生の時 GWで行ったお店で再会っていうのも縁ですね。運命と勘違いしてない?…と、葛西くんがチクッと突いてましたが…。
渋川がいるからと敬遠しないで、和菓子への情熱を持って全力で仕事に打ち込んだ柳瀬の姿勢が、縁と運を引き込んだ感が好きでした。渋川もそんな柳瀬に再び惹かれたんだろうし。
自分の立場を分かった上で、柳瀬に気持ちを伝えた渋川。蓋をしていた想いが溢れてしまったんだろうけど、彼氏持ちに言う言葉じゃないと憤ったカモフラ元彼の腹立たしさも理解出来る。高校時代の渋川の態度を知れば、柳瀬サイドにいれば、そりゃモヤる。
柳瀬が告白した場所で、今回は渋川が告白するっていうまさにベタな展開が、この2人にはくさくて好きでした (^^) 田舎で、神社で、花火に祭り。
自分の気持ち次第で見える景色が違うってことに柳瀬が気がついたシーンが清々しかったです♪ すれ違ってばかりの2人でしたが、お幸せに、です (^^)
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