本好きの下剋上
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本好きの下剋上

香月美夜/椎名優

教訓まで詰め込まれたいい話

ネタバレ
2021年6月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 漫画をチラ見してなろう版小説を読んで、後半部分セットをこちらでまとめ買いしてからの一巻から読みです。どなたか書いてましたが確かにSSや閑話になっていた物と追加話の編集が悪いかも…。結構小説全体の盛り上がり要素として重要な序盤ステージ攻略も省略されそうだったみたいだし、本文加筆分がイマイチ馴染みが悪いものがあるのとはまた別の編集者の手が入る難しさが垣間見えます。最初は何も周囲の状況がわからないのが良いんですよね。一巻では地図もない方がいいです。未知を知っていく、知識によって世界が姿を現し広がっていく、圧倒的上位者と思われた存在、或いは全く常識文化の違う存在を知り、地道に全力で攻略していくというストーリーが魅力のひとつだと思うので。考え方の違い、文化の違いによる誤解とカルチャーショックと相互理解、立場の違いによる擦り合わせというのは相手を変え何度も出てきて、政変による知識の断絶による重大な国家的危機であるとか、教育的にも重要な要素が小説的に重要な要素になっていて良いです。教育と人権はあるのが当たり前じゃないという意識も若い子向けに良いかも。女性であることの社会的不利益と理不尽さも未だ無くなりませんがその辺もちょっとスポット当たって良いです。ストーリー展開や様々な駆け引きのやりとりなどスゴイなと思う部分からの比較もあり、文章がやや拙かったり構成と編集に気になるところがあったりしますが圧倒的にマインが面白いストーリーです。
絵だけは正直小さい子供向け過ぎて残念。表情の作り方が某有名機関車等に見られる幼児向けアニメなんですよね…。
フェルディナンドが一番描きにくそうなのもさもありなんというべきか…。
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