このレビューはネタバレを含みます▼
高校時代から付き合いだしたかんちゃんと弓のお話。卒業して働き始めてから、かんちゃんは弓に暴力を振るうようになりました。そんな弓が働く居酒屋に中学の同級生•真山が偶然訪れます。中学の時、弓のことが好きだった真山は、相変わらず弓を想い、弓の一番見られたくない部分も真っ直ぐに見つめてきます。弓のことをどうしても放っておけず何とか守りたい真山、かんちゃんに酷くされても自分を可哀想にしたくないと真山の手を拒絶する弓、そしてこれ以上弓に酷いことをしたくないからもう来るなと涙を流すかんちゃん。
縺れて絡んだ糸がゆっくり解けて再び縒り合わされてゆきます。このお話はスピンオフ『恋愛ルビの正しいふりかた』所収の『ほどける怪物』から『はだける怪物」へと続きます。かんちゃんと弓の前日譚である『はだける怪物』上•特装版所収の『薊』を読むことで、この作品の印象ががらりと変わりますので、そちらも併せて読むことをお勧めします。