真夏の鼓動
」のレビュー

真夏の鼓動

佐藤アキヒト

言葉ひとつひとつが美しい随筆のような作品

2021年7月6日
新刊作者さん買い。昭和の学生運動を描いた「花に嵐」のスピンオフで、本編では明るい人物として何回か登場した中村が東京へ行く理由のお話。「花に嵐」の北條がまだ大学寮に住んでいる頃のことも書かれます。静かに始まって過去と現在が行き来して静かに終わり、言葉ひとつひとつが綺麗な随筆のような印象。昔読んだ三島由紀夫の小説みたい。電子書籍や単行本にはよくある番外編やおまけ描き下ろしがなくて少し残念だったので星4.5にさせてください。(でも、文芸小説のような終わり方といえばその通りかも)
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