このレビューはネタバレを含みます▼
羊のドリーに惹かれて読みました。羊のドリーを愛するということ、というのはつまりクローンを愛するということと解釈して読み始めました。クローンを愛する、なんてハードなテーマなんだと期待し過ぎてしまったのかもしれません。お互い黙っていたものの、オリジナルだと知っていたわけで。生きてる間に打ち明けられないものの、自分を選んでくれたというのはかなり相当の喜びでは????何がそんなに切ないのか???自分だったら誰に言えなくてもお互い言えなくても相手が自分を選んでくれたという事実だけで多分十分。羊のドリーを愛したのは主人公サイドじゃないわけで、そっちのお話の方が面白そうだと思いました。自分が情緒が欠けてるのかもしれません。クローンとかSF系にはある程度得体の無さ、不気味さが必要で、こんな綺麗にまとまってる話はあんまり…。「羊のドリー」はある種のスパイスで、その言葉だけで倫理観とか諸々揺さぶられるわけで。期待し過ぎてしまいました。羊のドリーを愛するということ、っていう副題がなければ良かったのになぁと思います。絵は綺麗だし綺麗にまとまってるし普通に良いお話と思います。