吸血鬼と愉快な仲間たち
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吸血鬼と愉快な仲間たち

羅川真里茂/木原音瀬

超オススメ吸血鬼もの、仄かに香るBL臭~

ネタバレ
2021年7月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「美しいこと」の木原音瀬先生原作で、絵が「ましろのおと」や「ニューヨーク・ニューヨーク」を描かれている羅川真理茂先生という超強力タッグって所に牽かれて購入。少女マンガジャンルです。この作品、めちゃ好きです~!話も小説原作でしっかりしてて、とても面白いです。吸血鬼ものと言っても、なりそこない半吸血鬼だから、昼はコウモリ、夜は人型で、牙がないからガブッと噛みついての吸血行為はできないんです。この不運にも半吸血鬼になったのが、アメリカ出身のアルでひょんなことから冷凍コウモリの状態で日本に連れてこられます。そんなアルを成り行きで世話することになったのが、エンバーマーの高塚。エンバーマーとは、御遺体を修復・処置するプロの技術者です。この高塚がイケメンなんだけど、無愛想でかなりのツンツン。生きてる人間に不慣れなんだけど、極々たまに見せる優しさとか照れ顔が破壊力抜群なんですー。これを見れるだけでも読む価値ありです。そして、なんと言ってもこの作品の魅力はアルの可愛さ!人型のアルも素直で明るくてとっても可愛らしい人なんですが、コウモリのアルはもう別格!コウモリなんて、と思うかもしれませんが、是非見てやってください。私も最初はコウモリなんて雑菌の塊だから触っちゃならんよ~とか思っていましたが、話が進むにつれすっかりコウモリのアルの虜です!わ、私もアルをグリグリしたい~、スンスンした~い。高塚とアルのなんとも言えない関係が少しずつ、少ーしずつ変化していく中で、微かに、ほんのりBL臭が香ってまいりました(ニヤリ)。これからが非常に楽しみです。他の登場人物も魅力的で、特に高塚の昔からの友達である忽滑谷(ぬかりや)さんがホントに人間がよくできた素敵な方で、主役にしても良いくらい好きなキャラです。時々、事件も起こったりしてサスペンス的展開も面白いです。ただ、ちょっとグロい描写もあるので苦手な方はお気をつけください。続きが非常に気になるので、原作小説も読みたいんですが、残念なことにシーモアさんでは扱ってないみたい(泣)。他の方のレビューによると、小説1冊分がマンガ2冊分だそうで、原作は今のところ5巻までで未完のようです。早く新刊が出るか、小説を扱ってもらえないかなぁ~。
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