このレビューはネタバレを含みます▼
初読み作家様です。タイトルが気になって買ってみました。チャレンジャー私。
美しい容姿がたくさんの人を魅了する。そんな睦美の魅力に虜になった聡史。恋する感情を全てキャンバスにぶつける天才肌ですが、それを解放しないと、自身が爆発してしまいそうなほどの繊細な男の子です。睦美に対する恋心も、詩を詠うようなポエマーで、神を崇めるような崇拝者というか、心酔しきっているのが不思議な恋。こういうタイプは、一歩間違えると心が壊れてしまいそうで、こわい気がします。
酔った勢いもある中、身体の関係を持った聡史。以来、セ*レのように身を任す聡史が、嫌われないように、この関係を失わないように、必死にもがく姿が切なすぎます。ほんとに壊れてしまいそうな。
睦美は、女遊びしてる時のように、都合のいいように振り回してる風で、無自覚に聡史との愛を求めていたのだと思います。彼もまた、心の空洞を埋めようとしてたのかな。芸術肌の人って繊細ですよね。
彫刻で彫りながら、そこに何かを見つけようとして、出来た作品が『愛』なんですね。
二人ともが不器用にもがいて、あがいて、つかんだ初めての恋人。大切にしなくちゃね。
自分の心に素直になるだけで、変わる二人。恋って素晴らしいものですね。ラブラブなエチが可愛くて良かったです!