九尾狐家妃譚
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九尾狐家妃譚

鈴木あみ/コウキ。

親から子供まで続く恋愛

2021年7月13日
親世代から子世代の末っ子まで続く恋愛の話です。親世代の焔来と八緒は幼なじみで主と従者の関係でした。ずっと焔来のことが好きだった八緒の行動でふたりが結婚できるまで焔来の家のしきたりを含めて、いろいろありましたが、結婚してからの焔来は八緒に一途で八緒の寿命を少しでも延ばすために子作りを頑張って4人の子を八緒の間に授かりました。子世代の話では長男は真面目な性格の父親の焔来より八緒の義兄である伯父に似て年齢的には経験豊富な子に育ち、見合い結婚した相手とは過去の出来事がきっかけで不仲の時期をあったけれど、仲直りしてからはラブラブ。八緒そっくりな次男はお務めで知り合った異国の王仔と交流を深めてさらに次男への王仔の初恋も実って結婚。末っ子は九尾の双子で寿命の違いで好きな人を先に見送らなければいけないことを知っているため、お互いへの依存が強かったけれど、学校行事での事件がきっかけで兄は双子の護衛担当と弟は親類の兄貴分とそれぞれ結ばれて結婚。兄は種族の違いで子供を産むことはできないけれど、弟は授かり婚をして子育て真っ最中。末っ子の双子たちが結婚してもまた八緒が子供を産むかもしれない年齢なんだといわれたら少しびっくりです。孫までいるのに。親から子供まで続く長い恋の話ですが、本一冊で一話完結のような感じになっているのでシリーズ途中から読んでも問題はないです。親世代の物語からでできているちびっこ長男が活躍する場面もあります。子どもたちがあきれるほどの八緒の焔来のもふもふしっぽに対するしっぽ愛の強さがわかるエピソードも子世代のなかにたくさんあります。
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