王子様なんて、こっちから願い下げですわ! ~追放された元悪役令嬢、魔法の力で見返します~
」のレビュー

王子様なんて、こっちから願い下げですわ! ~追放された元悪役令嬢、魔法の力で見返します~

柏てん/御子柴リョウ

どうして後半こんな駆け足に…?

ネタバレ
2021年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一巻を読んで、今までにない「裏切りが心の傷となって受け入れられない」というリアルでシリアスな心情、魔女の不思議な魅力と恐ろしさ、アルバートとのじりじりするような恋が素晴らしくて二巻を楽しみにしていましたが二巻で枕に突っ伏す思いでした。

後半になればなるほど、打ちきり前のような駆け足急展開、残りのキャラの適当さ、ラスボスさえも適当に倒しているうえ、セシリアが夢の魔女の能力を開花させることはほぼなくヒパティカがダイソン無双状態…。

いくつかのエピソードを削ってでも、大事な部分をもっと掘り下げて書いてよかったのに…と思います。
王太子あたりから、作者本来のよさが失われてダイジェストになり、結末までダイジェスト状態は、つらいです。

物語そのものはとても素晴らしく、キャラクターも素敵だったので、深く掘り下げて本当に描きたかった部分がコミックで描かれることを願います。

なにか、どうしようもない大人の事情で、とにかく終わらせなければならなかった…?
ゆっくり、ゆっくり、細部まで設定を活かして二人の距離も焦らしてゆく物語が読みたかったです。
いいねしたユーザ14人
レビューをシェアしよう!