アンティミテ
」のレビュー

アンティミテ

一穂ミチ/山田2丁目

フランス語で「親密さ」

ネタバレ
2021年7月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 画廊オーナーの和楽は仕事で行った高校で2枚の絵に出会い心を奪われます。絵の作者は足往群という美術部員で卒業生というのはわかりましたが、就職して携帯の電話番号がわからなくて連絡がとれずにいたところ偶然会うことができ、画家として売り出すことになります。一穂先生の絵についての表現がすごくよくてさすがだと思いました。自分の絵に価値があるなんて気づかなかった群が画家として成長していく様子や和楽が喜びつつ少し複雑な気持ちになるところ、10才差の2人の恋愛模様がしみじみよかったです。「ひつじの鍵」を読んでいたので和楽がそっち側っていうのが意外でしたが、知ったときに、あーコレ絶対おもしろいやつだ!って思いました。羊も出てきました。一色さんは出ず。44才の一色さんがどうなっているのか知りたかったです。今回の2人も群はまだ22才なのでその後が読めるとうれしいです。羊と群って名前がおもしろかったです。前作読んでなくても問題ないと思います。
2019年8月 総246ページ。
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